前回のブログでは、断熱材の施工箇所(断熱する場所)のお話をさせて頂きました。

今回は、その施工箇所「外壁」、「屋根」、「床」、+α「窓」それぞれの一般的な施工方法と断熱の種類をご紹介していきます。

1.外壁(壁)

まず1番メジャーな壁の断熱です。

壁の断熱と言っても「外周部の壁の断熱」ですので、室内を間仕切る壁のではなくて、外壁に面している壁のことです。

 

壁の断熱は大きく分類して「内断熱」と「外断熱」に分けられます。

内断熱は、柱と柱の間(内側)に断熱材を施工して(充填断熱)、外断熱は柱の外側に断熱材を張る(外張り断熱)という違いがあります。

 

それぞれの特徴を比較して上げると、

内断熱

・普及率→圧倒的に多い

・断熱気密性能→普通

・施工性→容易(簡単)

・予算→比較的安価

 

外断熱

・普及率→極少数

・断熱気密性能→高い

・施工性→技術が必要(難しい)

・予算→高い(内断熱の倍以上することも)

 

設計事務所側で感じることとして、費用対効果として内断熱→外断熱に断熱性能を上げた場合の性能が上がった体感の効果と、予算のバランスで、断熱性能を上げるよりも部屋を広くしたり、仕上げ材にこだわったりするお施主様が多い印象です。

外断熱はハウスメーカーなど大きな会社で商品化されたり、研究開発している会社が採用している場合が多いので、外断熱の経験が少ない施工会社で建築する場合は、外断熱の採用はおすすめできません。

また、外断熱は柱の外で断熱のスペースを確保するため、外壁の厚みが出てしまうため、狭小地や、敷地の広さに余裕がない場合もあまりおすすめできません。

 

以前のブログ、で断熱材の種類をご紹介していますが、

 

弊社でよく採用しているのは、硬質ウレタンフォーム(吹付断熱)です。

それ他にもポリスチレンフォーム(スタイロフォームなど、発泡スチロールのような断熱材)や予算によっては高性能グラスウールを使ったりもします。

 

2.屋根(天井)

屋根の断熱も壁と同じく、内断熱と外断熱があります。

屋根の場合だと、

外断熱→屋根垂木の外側、もしくは屋根野地板の外側にポリスチレンフォーム系の断熱材を一面に敷きます。

内断熱→屋根垂木の垂木間に硬質ウレタンフォームやポリスチレンフォーム系の断熱

材を施工するか、垂木間に通気層を設ける場合は垂木下端に防水紙を張り一面に、ウレタン吹付を施工したりします。

屋根断熱を天井裏でする場合は天井ボードの上にグラスウールやウールブレス(羊毛)を敷き詰めたりします。

 

屋根断熱は、壁・床の断熱方法と比べて種類が多く、施工方法、使用断熱材、通気層の

取り方など色々な納まりがあります。その分一般的な工法が確立していないので、施工

業者によって金額もまちまちです。

 

個人的には屋根の断熱は、断熱材+遮熱シートがおすすめです。

屋根面は日中太陽が一番当たる面なので、屋根面自体が熱くなりがちなので熱くなりす

ぎないような対策があると室内にも影響するのではないかと思います。

 

3.床(基礎)

次に、床の断熱です。

床の断熱は大きく分けて、床下地のすぐ下で断熱をする「床断熱」と基礎の外周ラインで断熱する「基礎断熱」の2種類です。

基礎断熱はさらに分けると、基礎の外周ラインの立ち上がりの内側で断熱する「基礎内断熱」と基礎立ち上がりの外側で断熱する「基礎外断熱」、基礎の内側と外側を両方断熱する「基礎内外断熱」の3種類に分かれます。

 

一般の方だと地面から熱が伝わることはイメージしづらいかもしれませんが、地熱は意外と影響するもので、特に冬場の冷たさは地面からもよく伝わりますので、床断熱も侮ると冬場「床が冷たい‼」なんてことになってしまうので要注意です。

4.+α窓

 

最後に窓の断熱です。

なぜ+αとしたかと言うと、窓の断熱は断熱材を使うというより、どれぐらい断熱性のある窓を使うかの選択なので、窓の部分を断熱箇所と見ていない建築会社も多いからです。最新のものを使っておけばいいや、ペアガラスを使えば大丈夫でしょと安易に考えず、効果的な窓の使い方をお勧めします。

 

意外と見落としがちな建築会社も多いですが、窓は外気に一番近い場所なので断熱の重要性は高いです。

効果的な断熱窓の選び方は後日単体でご紹介したいと思います。

 

5.まとめ

いかがだったでしょうか。

断熱する場所は意外と多くて、気にする箇所も多くありませんでしたか?

ほとんどが建築後は見えなくなる場所だからと後回しにされがちですが、家の快適性に影響する大事な部分ですので、十分理解した上で選択して頂きたいです。

もちろん各断熱材、施工方法、施工会社によって断熱の金額もそれぞれですので、選択は難しいですが、

弊社のように、施工会社とは別に第三者的な立場で工事を見る存在がいれば、各施工方法のメリットデメリットを相談したり、施工監理をしっかり行うことができます。

 

設計事務所に対して、断熱や耐震の性能の相談をしても大丈夫かなと思われることも多いですが、逆に損得勘定を抜きにしてアドバイスができるので、ぜひご相談してください。